【長生・夷隅圏域】自閉症・発達障害の勉強会を開催しました

自閉症と発達障害について理解を深める勉強会として、CAS(発達障害支援センター)の田熊氏に講義をしていただきました。
当日はグループホーム管理者さん、サビ管さん、世話人さん他、特別支援学校の先生、行政の方など福祉に携わる43名もの方が参加くださいました。

講義は、発達障害・自閉症の理解を通じて行動障害への対応を学ぶ内容でした。

「問題行動」といわれるものがなぜ起きるのか。
そこには、コミュニケーションの障害があるため言葉ではない手段をつかうしかないという、その人にとっては切実な理由があります。

例えば、見てほしいと思ったけれどもそれを言葉で伝えられないため服をひっぱる。さらにそれを見てほしい人ではなく手近な人に行う。物にあたる等。
支援者はそれに対し、「呼びたいときは〇〇をしてね」と具体的な、見てほしい時に行う行動のやり方を伝える必要があります。

また、生じている行動の前後をよく観察する必要があるといいます。
行動が起こる前に起きた状況やきっかけは、行動することで「結果」に変化します。

生じている行動の変化のためにはそれによって本人が得られる結果を変化させること、行動が起こる状況を未然に変化させることという2つのアプローチがあるわけです。



講義後は、事前に事業所からいただいていた、実際に困っている事例についての助言をいただきました。

・特定の職員以外の声掛けに反応してもらえない
→行動のスタートを声掛けではなくタイマーやカードといった「物」に置き換えてみる

・思っていることを表現できずコミュニケーションがむずかしい
→根本に、思っていることの表現がむずかしい環境になっている可能性がある。何を着る、何を食べるといった簡単なものから選択する機会を提供する「自己決定の支援」が有効かもしれない 

などなど時間いっぱいまで具体的な対応例をはなしてくださいました。

研修終盤、行動障害のある方への支援に困った時に今回講義の田熊さん他専門職の方が事業所を訪問して助言を行う仕組みである「行動障害者支援サポーター派遣事業」の紹介を受けました。興味のある方はCAS(発達障害支援センター)までご相談ください。