【印旛圏域】強度行動障害受け入れ日中サービス支援型GHハナミズキを視察しました
八街市に、強度行動障害のある方を受け入れることを前提につくられた障害者グループホーム(以下GH)があるときき、視察を行いました。
GHハナミズキは2023年11月に開所しました。かねてから市内在住の重度の知的障害・強度行動障害のある方の親御さんから要望があり、その声に応じる形での設立となったそうです。

GHは男性・女性・強度行動障害の3フロアがあります。定員は男性8名、女性8名、強度行動障害4名の計20名、短期入所として2名を受け入れる部屋も併設されています。
特に強度行動障害の方の入所は需要が高く、開設まもなく満室となり遠い地方からの入居相談も途絶えないといいます。
GHハナミズキのとなりには、生活介護事業所あすなろの里が併設されています。
入居者は日中活動先としてこちらを利用しています。
利用者に対してていねいな関りを大切にしており、ひとりひとりのこだわりについては止めるのではなく解消する方法を常に模索しています。行動上の問題についてその行動ごとにグラフを作り行動の起こった時間とその前後の状況をチームで共有し対応しています。
建物はリラックスできる内装や照明と共に、
・現時点で不要な物品を格納できる各所にちらばる収納の多さ
・待つことを減らすことと刺激から離れる先としても利用できる広くて数の多いトイレ
といった行動障害のある方が過ごしやすい工夫が随所にみられる施設となっています。


強度行動障害の方が刺激から離れるための空間は複数用意されています。
左はリビングとガラス壁により隔てられたドアのない小部屋で、利用者が自らやってきて休憩することができるようになっています。
右はクールダウン室と呼ばれる部屋で、既に興奮してしまっている状態の方に落ち着いてもらうために使用されます。こちらはドアがあり完全にひとりの空間で過ごすことができます。

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GHハナミズキへは芝生を横切って行くことができます。他者が刺激となる方については施設裏側にも通路があり配慮がなされています。
施設内は、生活介護事業所同様やわらかい色使いのあたたかみのある空間となっています。
こちらも行動障害の方が落ち着けるようなレイアウトにこだわっています。
必要に応じて水洗できる居室も複数あります。
支援に支援者の技術と施設の設備が必要となる強度行動障害の方を受け入れることのできる場所は多くはありません。
地域の要望を受け止め法人として立ち向かう秦斗会さんの熱意を感じた視察となりました。