【鎌ケ谷市】秋桜ヴィラージュ鎌ケ谷で、利用者高齢化の課題についてお聞きしました
株式会社でありながら、社会福祉法人の基盤も持つ。さらに、元々は高齢者分野からスタートして障害福祉分野に参入することとなった経緯もあり、どのような思いで障害者グループホーム(GH)を運営しようと思ったのか、さらに、高齢化した利用者を障害者GHで支援していく上での課題について、秋桜ヴィラージュ鎌ケ谷でお話を伺いました。
1階が男性棟(定員10名)、2階が女性棟(定員10名)となっており、現在は20代~60代まで幅広い方が生活しています。「一軒家タイプのGHで入居できない人はどんな人なのか」をリサーチし、受け入れるために、お酒やたばこもOKにしているそうです。
トイレは、各フロアに4つ設置しました。うち各1つはバリアフリー仕様です。また、リフト浴やエレベーターを設置し、車いすでも過ごせるような設計になっています。
地域の「足りない」という声に応え続けてきたら、障害者GHにたどりついた
元々は社会福祉法人が母体で、特別養護老人ホーム等を運営していましたが、待機者が300人もいる状態を何とかしたいという思いで15年前に株式会社マザーライクで介護事業部を立ち上げ、サービス付き高齢者向け住宅を開設。その後も、「地域の『足りない』」という声に少しでもお応えするために、グレーゾーンの子への支援や就労準備の場として中高生向けの放課後デイサービスを作ったが、『大人の住まいも足りない』という声が挙がり、6年前に障害者グループホームへ参入した」、そう語るのは取締役の星健一さん。介護サービス包括型GHを6棟つくりました。
2024年4月には、重度の方向けに、日中サービス支援型GHを鎌ケ谷市に開設。9月には流山市に2棟目を開設しました。
利用者の高齢化については、「終の棲家にしたいと思っている」と、星さん。利用者の高齢化に向けては、法人内の高齢者部門と連携を深めていきたいとのこと。「介護と障害の連携加算があればいいのだが」・・・切実な、現場の声です。
壁面の飾りつけや部屋の表札は女性の利用者さんが作成しています。
まずは法人内で、分野間の相互理解を目指す
連携に向けては課題もありそうです。母体が介護施設のため介護分野出身の職員が多いそうですが、同じ支援がそのまま通じるとは限りません。例えば、介護施設では耳の不自由な方が多いため職員はオーバーリアクションになりがちですが、障害者に対してはそれが逆効果になることもあります。職員に知識がないと障害者への漠然とした不安感につながっているようです。
介護職の方に障害者のことを知ってもらうため、法人が実施している介護職員初任者研修の受講生に、障害者GHを見学してもらうことから始めているそうです。「法人内で交換研修をして分野間の相互理解を深めていきたい」と、星さんは力を込めます。
高齢者人口が減少する未来に向けて
高齢者人口は、2025年を境に、減っていくことが予想されています。ゆくゆくは、特別養護老人ホームの空室が増え、そこに障害のある方を受け入れていく未来になるかもしれません。そこを見据えた今後の活動についても注目したいGHです。
【グループホーム情報】
株式会社マザーライクウィズ
秋桜ヴィラージュ鎌ケ谷
千葉県鎌ケ谷市軽井沢2085-11
取締役 星健一
管理者 鈴木智之
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